「ユーチューブで稼ぎたかった」

女子生徒は2018年1月に、バニーガールの姿でハチ公前広場に立ち、十数分間で通行人の男女約20人に胸を触らせていた。人だかりができているのに警視庁渋谷署員が気付き、事情を聴いていた。

生特隊は、様子を撮影していた女子生徒の知り合いの相模原市に住む高校3年生の男子生徒(18歳)と、東京都三鷹市の男性会社員(23歳)の2人についても、同条例違反や同ほう助の疑いで書類送検した。3人は動画投稿サイト「ユーチューブ」に動画を投稿する「ユーチューバー」仲間という。

女子高生らは「閲覧数を稼いで広告収入を得ようと思った」などと話している。動画はサイトに投稿されなかった。

3人の送検容疑は1月28日午後6時半ごろ、渋谷区道玄坂2丁目のハチ公前広場で、不特定多数に「おっぱい触りたい放題」などと呼びかけて胸を通行人に触らせ、公共の場所で周囲の人を著しく羞恥させる行為をしたなどの疑い。生特隊に勤務経験のある警視庁幹部はあきれた口調で言う。

「今までに例がない事件で率直に驚いた。渋谷らしい事件と言えばそれまでだが、多くの人が行き交う場所で風紀を乱すという、れっきとした犯罪行為に変わりなく十分反省してもらいたい」

大改正で注目された“無店舗型”

風俗営業はそもそも風営法にもとづいて風俗警察が監督するものだが、営業する場合は公安委員会に届け出て、許可を得なければならない。夜のネオン街を連想するあの風俗店だけではなく、私たちが普段飲みに行くあの飲食店も実は「風俗営業」なのである。

風俗警察=警視庁保安課では「風俗営業係」が営業届け出の受付・監督に当たっている。指定する業態が大きく変わったのは、1998年(平成10年)の風営法の大改正(1999年4月施行)だ。この時の改正で注目すべきは、性風俗特殊営業のカテゴリーに店舗型に加えて、無店舗型を加えたことにあった。

店舗型よりも、利便性が高いとされた無店舗型のデリバリーヘルスの出店数が右肩上がりで増え続けていったのだ。新たに加わった「接客業務受託営業」は、ブローカーやコンパニオン派遣業者を風俗警察が把握するために設けられたカテゴリーだ。

14年ぶりの改正では、性風俗への規制が目立った形だ。かつての遊郭の囲い込みのように、空間的な規制をする場合は、店舗型のほうが規制しやすい。しかし出店数が急増していった無店舗型では客が自宅に女性を呼ぶことも可能なことなど、風俗警察の目が届きにくくなっていたのだ。風営法では無店舗型性風俗特殊営業について次のように定めている。