20代~30代でも10~20%の流産率

吉川 雄司(著)、月花 瑶子(監修)『やさしく正しい 妊活大事典』プレジデント社

【先生】ちなみに「不妊治療」の場合も、治療したからといって必ず妊娠・出産できるわけではありません。辛い現実ですが、繰り返される「流産」や「リセット(来てほしくない生理が来ること)」に向き合わなければいけない可能性は十分にあることを上のグラフからも理解しておいてください。

【せいじ】年齢とともに妊娠率が下がるだけでなく、流産率が上がるんですね……。

【先生】20代から30代前半でも10〜20%ぐらいは流産してしまう可能性はあります。そして年齢が上がるにつれて流産率は上がるので、「妊娠にはタイムリミットがある」ということは是非とも覚えておいてほしいです(図表3)。

図版作成=大橋昭一
ポイント
30代後半の妊娠率は約30%
排卵日前の妊娠しやすい期間における妊娠率は
年齢とともに下がっていきます。
テレビなどでは芸能人が高齢出産をした
というニュースなどが流れることもあり、
「なんやかんや言っても、妊娠はできるでしょ」
と思っている方も少なくはありません。
しかし、年齢が上がるにつれて、
妊娠率は下がり、一方で流産率は高まっていきます。
希望する「家族計画」に合わせて、
妊娠のタイムリミットは
夫婦で意識しておくべきでしょう。