▼4つの指標をもとに銘柄を選んでみよう
関心のある会社をピックアップしたら、4つの指標を当てはめてみましょう。どれか1つの基準を満たせば投資価値あり。
【PBR】
1倍が割安と割高の判断の分かれ目

PBRが1倍未満なら割安と考えて投資を検討するのが代表的な活用法です。シンプルなので「本当に成果を出せるのか」と心配になる人もいるでしょう。そこで私が検証した結果を紹介します。東証1部の全銘柄に投資した場合とPBRが低い順にランキングして上位2割の銘柄に投資した場合を比較しました。期間は1997年10月末から2016年6月末までの18年7カ月です。詳しい計算方法は省きますが、低PBR銘柄に投資したほうが利益は153%多くなりました。仮に100万円を投資していた場合、東証1部全体よりも平均で153万円儲けの金額が多かったことに。明らかに優位です。たとえば輸送用機器業界で探してみた銘柄が表です。

【PER】
15倍以下を基準にし業界下位3割を選ぶ

PERには、PBRの「1倍未満」のような明確な基準がありません。よって経験的な値から判断します。そこで第1の基準として15倍以下を目安にします。プロは15倍以下なら“割高ではない”と考えています。これはゆるい基準なので、第2の判断材料を組み合わせます。業種ごとの数値よりもPERが低い銘柄を選びます。実際には、自分の関心のある銘柄をピックアップし、前述の2つの条件を満たすものを投資対象と判断するのです。PERには実績、今期予想、来期予想などがあり、理想は来期予想ですが、ネット証券で確認しやすい今期予想を参考にしてもいいでしょう。食料品業界で有望銘柄を選んだ例が表です。

※有望銘柄は編集部で選定。データは2018年4月2日現在。