▼4つの投資指標の基本をマスター
【PBR】
バーゲン価格で買える銘柄が見つかる

株主になると、間接的にその会社の資産を保有することになります。1株を買ったときに間接的に保有する会社の資産を「1株当たり純資産」と呼びます。PBR(株価純資産倍率)は株価が1株当たり純資産の何倍かを示します。株価が1000円で1株当たり純資産が1000円なら、1000円で1000円の資産を買ったことになりPBRは1倍。株価が800円で1株当たり純資産が1000円なら0.8倍です。倍率が低いほど株価は割安と判断します。

【PER】
投資元本を回収できる年数が判断できる

PBRでは1株当たり純資産に着目しますが、PER(株価収益率)では、1株当たり純利益を利用します。PERが低いほど株価は割安とされます。株価が1000円で1株当たり純利益が100円であればPERは10倍です。株価が純利益の10倍であることを意味しますから、理論上は株式を10年保有すれば、投資元本を回収できることになります。株価は将来の予想を反映して変動するので、PERでは来期予想値を使います。

【配当利回り】
預金よりも有利かどうかを判断する

会社が事業で得た利益の一部は配当金として株主に還元されます。その金額を利回りに換算したのが配当利回りです。配当金は株式を保有している間は受け取れるので、預金の利息のような側面があります。そこで、定期預金の利息よりも配当利回りが上回っていれば、その銘柄は割安だと考えます。将来受け取る配当金が重要なので予想値を使います。ただし、投資した後で株価が下がったり、配当金が減ったりしないかの見極めが必要です。

【ROE】
株主に還元できる余力を見極める

ROE(自己資本利益率)は、企業の成長性や収益性を判断する指標です。自己資本に対して、どのくらいの利益を稼いでいるかを示します。自己資本は株式を発行して投資家から集めた資金など、返済の必要がない資金のことです。ROEが高いほど、株主から得た資金を効率よく活用して利益を得ていることを意味します。同時に株主に利益を還元する余力があるということにもなります。ROEを計算する際は来期予想値を利用するのが理想です。