月100時間超の残業などなんとも思わない御仁

にもかかわらず、世の中には月間100時間超の残業などなんとも思わない御仁もいるらしい。

武蔵野大学の長谷川秀夫教授がニュースサイトにこの件に関して投稿したコメントが世間の顰蹙を買った。翌日に削除されたが、彼はこう述べていた。

<月当たり残業時間が100時間を超えたくらいで過労死するのは情けない。会社の業務をこなすというより、自分が請け負った仕事をプロとして完遂するという強い意識があれば、残業時間など関係ない。自分で起業した人は、それこそ寝袋を会社に持ち込んで、仕事に打ち込んだ時期があるはず。更にプロ意識があれば、上司を説得してでも良い成果を出せるように人的資源を獲得すべく最大の努力をすべき。それでも駄目なら、その会社が組織として機能していないので、転職を考えるべき。また、転職できるプロであるべき長期的に自分への投資を続けるべき>

一見、今は1970年代のモーレツサラリーマンの時代かと思えるほど時代錯誤も甚だしいコメントだ。しかも日本の残業時間が以下のようにEU諸国はもとよりアメリカと比較しても突出していることを考えれば、長谷川教授の意見は完全なに的外れだろう。

ILOの報告では週49時間以上働いている労働者の割合はEU諸国が11%台、アメリカが15.4%であるが、日本は23.1%とダントツに高い。

写真はイメージです

長谷川教授はグローバル学部グローバルビジネス学科の教授であるが、日本の労働時間はグローバル標準を逸脱している。かつて日本の長時間労働が諸外国から「非関税障壁」だと批判されたこともある。

「残業時間は関係ない」と言うのはグローバルビジネス感覚としてもおかしいだろう。

長谷川氏はかつて東芝に勤務したことがある。自身の体験に照らしてキャリア開発の観点から言ったのであろうが、これもかなりピントが外れている。

コメントで「自分が請け負った仕事をプロとして完遂するという強い意識」「プロ意識」と言っているが、そもそも高橋さんは入社1年目であり、仕事のプロではないし、プロ意識など持ちようもない。