掃除&洗濯はハウスキーパーに任せて英語に集中!

生活の場となる寮は、学校から徒歩5分ほどのところにあり、寮生活も基本的に韓国人に合わせて構成されている。もっとも典型的なのが食事で、1日3回提供される食事は全て韓国料理だ。私自身は、これまで味わったことのないさまざまな韓国料理を楽しめて、全く食べ飽きることはなかったが、日本人や台湾人の中には、辛い味つけの料理が苦手という人もいた。

【写真上】ある日のランチ。3食全てが韓国料理だが、バリエーションが豊富だ。【写真下】筆者が滞在したツインルーム。ベッドにデスクと簡素な設えだが、清潔で快適に過ごすことができた。

また、海外経験のあまりない若い学生が集団で留学に来ることが前提になっているため、通学路にガードマンがいたり、門限が決まっていたり、男子寮と女子寮がしっかり区分されていたりといったように、連載第2回で紹介した日系の「QQ イングリッシュ」と比べると、より“集団生活の規律”を重視している印象だ。

学生の大半は相部屋を選ぶため、1人部屋は用意された数が少なく、仮に1人部屋が全て埋まっていても運がよければ2人部屋を1人で利用できる。私はツインルームに当たり、広々とした空間で生活できた。各部屋を担当するハウスキーパーが決まっていて、週3回の掃除と週2回の洗濯をやってくれる。“家事的”なことは一切する必要がなく快適だ。

授業は、私が選択した「通常コース」の場合、4時間のマンツーマンと2時間のグループレッスン、寮内での2時間のオプションクラスと、1日で最大8時間のクラスを受講できる。

いかにもアメリカ人らしいスラングやジョークを交えながらの「アメリカン・アクセント」の授業は、学生たちから大人気だった。

ところで、一般にフィリピン留学は英語の初心者に最適で、全く英語ができない人が初歩から学び、フィリピン留学後に英米への留学を目指すと言われる。しかし一方で、留学生の大多数を占める韓国の学生の中には、この逆パターン、つまり先に英米へ留学して文法などの基礎知識を1年ほどかけて身につけ、グループレッスンが中心の英米では機会が少ないスピーキングのレベルを向上するために、マンツーマンで思いっきり話せるフィリピンで英語を仕上げるという学生もいた。

ちなみに、語学学校の寮にはラサール大学で研究員を務めるネイティブのアメリカ人が生活していて、ネイティブ講師として生徒たちの発音を矯正するグループレッスン「アメリカン・アクセント」の授業を担当していた。