実力トップが返り咲く再登板人事の意味

今年も企業のトップ交代の季節が訪れた。世界経済に不透明さが増し、経営への不確実性も高まり、人心一新による経営変革を狙ったサプライズ人事も十分予想される。

その最中、セブン&アイ・ホールディングの祖業である総合スーパー、イトーヨーカ堂は、年明け早々の1月8日付で戸井和久社長兼最高執行責任者(COO)が辞任し、後任に前社長の亀井淳顧問を起用する異例のトップ交代に踏み切った。セブン&アイの鈴木敏文会長も手を焼く、構造不況に陥った総合スーパー事業の立て直しと、戸井氏の電撃辞任という非常事態に背水の陣を敷いた。