仕事ができる人はメールの返信が早い。もちろん頭ではわかっているけれど、実際やるとなるとなかなか……という人、いますよね。素早く返信するコツを聞きました。

ちょっと放っておくと、あっという間に未読メールが数十通単位でたまっていく受信箱。たくさんたまると開封作業すら億劫になるし、「早く返信しないと」と気持ちばかり焦って、つい返信が遅くなってしまうことも……。

わかっちゃいるんです。サクサクやりとりできる相手とのほうが、仕事がスムーズにいくことは間違いない、と。相手からメールがテンポ良く返ってくると、「誠実・真摯な態度で接してくれているなぁ」と嬉しくなりますよね。

そう、だから、メールの返信が早い人になりたい! メールをササッと返信するために、どんな工夫をしているのでしょうか。20~30代の働く女性に尋ねてみました。

Case.1「社内で検討し、改めて返信する」旨返信する

「一次回答として『質問いただいた件については、社内で検討後、近日中に改めてご返信します』と返すようにしています。そうすれば相手を心配させたり、返信を催促されたりしませんから。そのメールには☆を付けておいて、後でじっくり考える時間をとって返信します」(29歳/IT)

求めていた内容の返信ではなくても、一旦レスが来れば、メールを送信した側も「確認しているんだな」とホッとするもの。「社内で検討します」程度であれば、返すのに10秒もかかりません。相手との関係性を良好に保つ意味でも、検討に時間のかかりそうなメールにはまずはいったん返信しておくのがおすすめです。

Case.2 メールを受け取った旨を伝える

「即レスできる内容であれば、当然すぐに返しますが、そうじゃないメールも多いですよね。長文だったり、トピックがたくさん詰まっていたり。そんなときは『取り急ぎ、メール拝受のお礼まで』みたいに、『メールは届いています。確認しています』とだけ知らせるようにしています。後で電話がかかってきて『メール見てくれました?』とか聞かれるのも、お互いにとって面倒ですから」(32歳/飲食)

Case.1と似ていますが、「メール拝受のご報告まで」「メール拝受のご連絡まで」など、メールを受け取った旨だけ、“とりあえず”の形で知らせておくと、相手の不安を払拭できるはず。逆の立場で考えて、丸1日以上返信がないと不安になります。1日以内、できるだけ早めに「取り急ぎ返信」をしておきたいもの。

Case.3 1日に数回、メールチェックに集中する時間を設ける

「10時半、12時半、15時、17時、19時……というように1日に何度かメールチェックするための時間を設けています。そのときはメールを読んで、必要があれば判断を下し、返信することだけに集中。他の作業は基本しません。そうすれば一度見たメールに印を付けて、後で返すといった二度手間だけでなく、返信漏れもなくなりますよ」(33歳/広報)

きちんとした返信をするまでにワンクッション置くCase.1、2とは異なり、メールを開封後すぐに“完全な返信”をしていくパターンがこちら。「メールを2回読むのは時間のムダ」と考えるタイプの人に向いている方法かもしれません。

Case.4 定型文は省き、手短に用件だけを伝える

「社内外に関わらず、ある程度慣れている相手に対しては、『◯◯様 お世話になります、XXです』『今後もどうぞよろしくお願いいたします』みたいな文章はカット。そういうのを書くから返信が面倒くさくなっちゃうので、用件だけレスすることにしています。たとえば打ち合わせの希望日程を出してほしい、と言われたら『◯月◯日◯時から、X月X日X時まででしたら空いております』みたいにシンプルに」(30歳/広告)

もちろん相手との関係性によっては、定型文を省きづらいこともあるでしょう。一方、省ける相手は省いてしまってもOK。打つテキスト量が少なければ少ないほど、サクッと返信できますよね。相手に応じてライトめな返信と、カッチリした返信とを使い分けたいものです。

Case.5 決断力を上げる

「20代の頃はなんて返信したらいいのか悩んで時間がかかることが多々ありました。はい、いいえで済む内容でも、はいの理由、いいえの理由をいつまでも考えていたり。でも、あるとき気づいたのです。これって、決断までにだらだら時間をかける癖がついてしまっているということ。逆に言うと決断力を上げたいのであれば、来たメールをスピーディーに打ち返す習慣をつけることです。

30代になり、いろんな人の仕事ぶりを見て気付いたのは、『完璧な返答をしようとして相手を待たせる人よりも、すぐに返信をくれる人のほうが好感度が高い』ということ。さらに、忙しい人ほどメールの返信が早く、忙しくない人や新人ほどメールの返信が遅いです」(34歳/メーカー)

「決められない」を理由に返信を先延ばしにしていると、いつまでも「決められない女」のままかもしれません。返信を待たせると相手の時間を奪うことにもなりかねないので、注意が必要です。

繰り返しになりますが、やっぱりメールの返信は早い方が好印象を残せます。「つい遅れてしまいがち」な人は、上記を参考にしてみてください!

池田園子
1986年生まれ。ライター、編集者。楽天、リアルワールドを経てフリーに。IT、マーケティングなどに関する記事が多め。