アドバイスしてくれる人:はぴきゃり代表取締役 金澤悦子さん

わたし自身、過労で体と心を痛めてワークダウン。でも、仕事以外の時間を持つことで、出会いに恵まれ、新しいビジネスも生まれました。結婚や出産など、人生の岐路が多い30代は、仕事の棚卸しをするチャンスでもあります。満足できる働き方について、立ち止まって考えてみませんか?


今の自分を客観的に整理してみる

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現れた形から、自分のムカつきポイントや、これから力を入れていきたい部分が見えてくるはず。あなたは、この五角形をどんな形にしていきたい? いびつでもいいので、自分にとって心地よい形を見つけよう。

図は、今の自分をあぶりだす簡単なチェックツール。モチベーションは、仕事の中にワクワクがあるか。

ポテンシャルは、自分の能力が生かせているか。コミュニケーションは、成長できる環境にいるか。ビジョンは、目指すモデルのうちどこまで到達できているか。そして、ライフスタイルは、仕事とプライベートのバランス。10点満点で採点してみて。

“得意”を生かして、成果を出すことを考える

就業スタイルを変えることだけがワークダウンではない。自分の強みを生かして成果を上げることも有効。たとえば、今まで抱えていた仕事を見直し、得意な部分に集中して成果を出すことを考える。不得意分野は、その分野に秀でたメンバーに任せよう。「全部やらなきゃ!」というがんじがらめの状況から脱すれば、時間にも心にも余裕が生まれるはず。

ワクワクすること、アガることをやってみる

仕事では「やらねば」思考に縛られがち。そこから自由になるためには、琴線に触れることにトライするのがおすすめ。スポーツでも料理でも、友人とのランチでもいい。「仕事に役立ちそうだから」「わたしにはコレが足りないから」ではなく、純粋に楽しくて心が動かされるもの。こうした経験が、好きなこと、やりたい方向をみつける訓練にもつながる。

全部を抱えなくてもいい、頼ることを自分に許す

ワーク・ライフ・バランスを見直したいなら、頼ることも大事。続けるか、辞めるかの2択で悩む前に、会社に相談してみるのもいい。ある程度、仕事経験を積んだ30代なら、仕事量を減らしても成果を出す働き方が模索できるはず。結婚しているなら、夫の支えで収入を落とす選択も可能だ。「自立」のプライドを脇に置くと、思わぬ道が見えてくる。

ワークシフトは、小さく始めてリスクヘッジ

大人の選択なのだからリスクヘッジをするのは当然。「仕事がツラいから」「好きなことをしたいから」だけで突っ走るのは危険だ。経済的に困窮しないか、方向性が間違っていないか、しっかり検討して。やりたい仕事が別にあるなら、副業で始めるのもおすすめ。手応えをつかめたら、本格的に船出すればいい。小さな変化から少しずつ足元を固めて。

はぴきゃり代表取締役 金澤悦子

2001年、女性のためのキャリア転職誌「ワーキングウーマンタイプ(現ウーマンタイプ)」を創刊。多くの取材から、ハッピーキャリアを見つけるためのステップを体系化。現在、はぴきゃりアカデミーを運営し、「ココロとサイフが満たされる仕事発見」をサポート。