毎日15~30分の「アイデアマラソン」

毎日15~30分、自分の考えを書き続けるという具体的思考のトレーニングが「アイデアマラソン」です。じつはこれ、私が商社マン時代に、競争に勝つために考案したもの。“ラッキー”ではなく“絶対に”仕事を取るためには、アイデアを一揉み、二揉みしないといけません。そうしたビジネスの真剣勝負の場から生まれました。

アイデアマラソンのルールは簡単です。
(1)一冊のノートを徹底利用
(2)毎日、必ず何かを考え、即ノートに書き留める
(3)できるだけ絵を描く
(4)周りと相談する
(5)蓄積したものから最良のものを実行・実現する。

アイデアマラソンの効果の基本原理は、
(1)毎日力(毎日行う力)
(2)思考、即書留行動
(3)継続力
(4)蓄積

です。これらはあなたの知力を創造的に変えます。最も重要なのはアイデアを「ノートに書く」ということ。アイデアを頭に思い浮かべただけではすぐに忘れてしまい、実行に移せません。また、毎日アイデアを出し続けることによって脳はすみやかに思考発想モードに入り、次々とアイデアが浮かぶようになります。

では早速、私がふだんアイデアマラソン研修の導入で紹介している方法の一例を試してみてください。用意するのはA5サイズのルーズリーフ。もちろん、携行しやすいノートであればなんでもいいのですが、アイデアは、必ず一冊にまとめるようにします。

最初に書いていただきたいのは「開始宣言」。自分が何のためにアイデアマラソンに取り組むのか、初心を記します。なれるまでは、面倒でも左ページに示した書式にならってください。

ポイントとなるのがイラスト。アイデアを視覚化することで現実味が増します。また、後でノートを見返したときに、探しやすい、思い出しやすいという利点があります。自分しか見ないノートですから、ヘタでも気にする必要はありません。「ノルマ達成カウンター」については、まず1日1個のノルマを前提に数えるといいでしょう。

人生の中から待ち時間がなくなる

では次に、自分の売り込みポイントを5つ出してください。発想カテゴリにはすべて、「自分の売り込みポイント」と記します。4つめ、5つめともなると、意外と苦労するかもしれませんね。

ちなみに大学生に教えるときには、10個から20個は挙げてもらいます。就職活動にも使えるからです。仕事面、人間性、育った環境に起因すること、学力、体力、芸術の才能、趣味など、切り口や視点を変えれば、意外とたくさん出てきます。

さて、ここまででウオーミングアップは終了です。脳の使っていなかった部分が動き始めているのです。では本番。現在の仕事にからんだ新企画を10個出してください。発想カテゴリは、「新企画」としてもいいですし、「新規開拓」「売上アップ」「業務改善」「将来の経営戦略」などといったお題に置き換えてもかまいません。

実際に書き出したアイデアを客観的に見てみましょう。「些末でくだらない」ように思えるものから、「壮大すぎて現実的じゃない」と感じるものまで、様々あるかもしれません。

しかし、“考えたもの”を書いていれば、くだらない発想を書き続けることは不可能です。かならず大切な発想を書くことができるようになります。

アイデアマラソンを3カ月実行すれば、効果が出ます。1個か2個は、仕事での成功につながるアイデアを思いつく可能性が生まれます。また、自分の考えや意見をしっかりと話せるようになるはずです。

電車、バス、飛行機など何らかの待ち時間や移動時間は必ずアイデアマラソンをやる――すると人生の中に「待ち時間」がなくなります。隙間の時間をうまく見つけて、1日最低1個でも、とにかく続けてください。私は、1日50個をノルマにしています。

「アイデアマラソン」ノートのポイント

(1)本日の発想ナンバー
1日ごとに出したアイデアに連番をふっていく。

(2)日付
年月日は面倒でも一つ一つ記入する。

(3)発想カテゴリ
はじめはうまく分類できないかもしれないが、続けていけばなれる。頭の中の交通整理にも役立つ。

(4)アイデア番号
すべてのアイデアに対し連番をふっていく。

(5)ノルマ達成カウンター
自分に課したノルマ数から、どれだけ上回っているか、下回っているかを通算で記入。上図はノルマが1日1個の場合の例。

(6)イラスト
アイデアから連想されるイラストを描くことによって、後から見直した場合もパッと見でわかりやすくなる。

(7)1行のアキ
アイデアとアイデアの間は1行あける。

(8)どんなアイデアでも書く
アイデアとはいえないレベルのものも、まず最初は書いてみよう。やがて、アイデアとしてふさわしいか、ふさわしくないかを自分で判断できるようになる。

●1日1個から始めよう!
はじめはアイデアをひねり出すのに時間がかかるもの。まずは1日1個をノルマに。内容はどんなことでもよい。

●A5ルーズリーフがおすすめ
書きためたものをファイリングしたり、スキャナで読み込んだり、コピーをとったりと、なにかと便利なルーズリーフがおすすめ。A5サイズなら持ち運びしやすいのもメリット。

●ある程度書きためたらファイルに整理
後で見返しやすいファイルを選ぶのがポイント。蓄積していけば宝の山となる。