バリキャリ女子は、初めから選ばれた人だと思っていませんか? でも多くは、めげたり迷ったりしながら、結果的にキャリアアップを図った人ばかり。その実例をお伝えします。

管理職の仕事と、2人の子どもの育児で、毎日大忙しの冨山智香子さん。もともとは、バリキャリ志向などかけらもなかった。

「そもそも、結婚したら専業主婦になるつもりでしたから(笑)」

ところが、いきなり新規営業のグループに配属。業務知識も少なく、なかなか結果も伴わない。2年目くらいから徐々にお客さまがつくようになったが、ひたすら走り続ける日々が続いた。

「何とかやっていけそうだと思えたのは8年目くらい。自分の仕事に精いっぱいで、マネジャーなんて避けたいと思っていました」

転機は、2004年にグループリーダーになったことだ。メンバーの育成やグループ運営などを担い、メンバーのために自分にもできることがあると気付いた。

05年に結婚、翌年に管理職となったが、この頃には専業主婦志向のほうが消えていた。

「マネジャーになると、自分次第でメンバーのモチベーションも変わる。お客さまや上司に対しても自分の発言は一定の重みで受け取られてしまう。いろいろな人に影響を与えてしまう難しさと同時に、やりがいを感じています」

子育て中の今は、毎日定時に帰っている。周囲のサポートに感謝しつつ、集中して仕事をこなすことで仕事の効率は高まっている。

現在は会議研修事業の営業推進を担当。企業向けの研修企画なども担っている。お客さまにより高い価値を提供できるよう、専門知識を深めていくのが今後の目標だ。

 BEFORE/AFTER 

●バリキャリ→タイムマネジメントを徹底し、ほぼ定時退社
●習い事満載→家でできるリフレッシュを工夫


【ブラマンテ代表取締役 田島弓子さんから一言】
「なりたくなかった」管理職の面白さと出合えたのは、冨山さんの「まずはやってみよう」という姿勢があったから。育児中の現在、限られた時間の中でも、仕事に対する情熱や仕事の質は落とさずに継続されている点は、ぜひ参考にしてください。会社からも復帰を期待される、そんな理想的なワーキングマザーの一例ですね。


JTBコーポレートセールス 営業推進本部 マネージャー 冨山智香子
1969年生まれ。92年、大学卒業後、ジェイティービーに入社。営業課に配属され、2004年にグループリーダー、06年に営業担当マネージャーになる。2人の子どもを出産後、12年11月から現職。

ブラマンテ代表取締役 田島弓子
1967年生まれ。成蹊大学文学部卒業。展示会主催会社などを経て、99年マイクロソフト日本法人に転職し、数少ない女性の営業部長として活躍。2007年から、キャリア支援などをテーマに、社員研修、セミナー、執筆活動に従事。