大連、ダブリンそれにヘルシンキといった大きく異なる場所で享受されている新しいグローバル・エコノミーのもつ特徴とは何だろう。用語というものは、精緻な科学ではない。どの用語も、言葉の「ざる」なのだ。そこで、グローバル・エコノミーの定義を試みる前に、まずそれが当てはまらないものをまず挙げてみよう。

まず述べておかなければならないのは、1990年代の後半に出現してきた「ニュー・エコノミー」とは区別しなければならないということだ。ニュー・エコノミーとは、インターネットの普及により、世界に解き放たれた素晴らしい技術革新に基づく新しい経済秩序であり、ファンファーレとともに登場してきた。ニュー・エコノミーは、とどまるところを知らない生産性向上と類似性がある、という間違った思いこみからつくられたモデルである。ニュー・エコノミーというモデルは一時もてはやされたのだが、2000年4月にIT企業の株価が突然暴落したことで頓挫してしまった。