女性が昔のことを掘り返して責め立ててきたら、下手な反論は火に油。男性はそんな昔のことをあまり覚えていないので、ケンカをしても勝てません。「そういうこともあったね。申し訳なかった」と認めるしかないのです。

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妻がいつまでも忘れない言葉はこれだ!

女性のほうも、過去のことをいまさらどうしろとは思っていない。はっきり言うと、「言いたいだけ」。いまの怒りの気持ちをわかってほしいのです。

たとえば、クラブの女性とメールをしていたことが妻にバレたとしましょう。あなたは「もうしない」と何度も謝っているのに、妻は一向に信用してくれません。

この場合、うまくいかない理由は妻の思いに寄り添っていないことにあります。妻がどんな気持ちだったかを想像し、それを言葉に表さなければいけません。「僕が女性とメールしていたことがそんなに嫌だったんだね。ゴメンね」と一言言う。それから、「もうしない」と約束すればいいのです。

重要なのは、「受容」と「共感」です。まずはその気持ちをしっかり受け止め、共感する。そのうえで、「支持」「保証」「説得」という段階を踏みます。「確かに君の言うとおりで、怒るのは当然だ」と支持して、「もうそういうことが起きないように、こうするよ」と保証・説得するのです。

説得に対して「前にもそう言って何も変わらなかったじゃない」と女性に返されたら、「保証」の選択肢を設けましょう。つまり、解決案をいくつか提示して、女性に選んでもらうのです。そのほうが自分主導の解決案が提示できるし、何より女性は選択するのが大好きですから。

間違っても、女性が怒っているときに「逆ギレ」してはいけません。ビジネスの場で顧客が無理難題やクレームを言ってきても、「いい加減にしろ」とは返さないでしょう? 女性をお客さんだと思って、ひたすら話を聞く。そして、解決できるように努力する姿勢を見せ続ける。これが基本です。

医学博士、心療内科医 姫野友美
東京医科歯科大学卒業。2005年ひめのともみクリニック院長。06年より日本薬科大学漢方薬学科教授も務める。『女はなぜ突然怒り出すのか?』『男はなぜ急に女にフラれるのか?』など著書多数。
(構成=田中裕康)
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