ジョージさん(ミュージシャンの高橋ジョージさん)と入籍したのは、14年前。私が16歳、彼が24歳年上の40歳でした。

出会いは、彼の楽屋に母と私がお邪魔したとき。その後、映画での共演が決まり、参考映画を見に母も一緒に3人で行くはずが、母の急用により2人で行くことに。その日の帰り道に恋愛以上の不思議な運命を感じました。でも年の差と、当時の私の年齢のこともあったので、その晩、母に報告。彼は「美佳さんが高校を卒業するまででも、20歳になるまででも待ちます。美佳さんと結婚を前提としたお付き合いをさせてください」と想いを伝えました。

母は父と、28歳差で「年の差婚」の大先輩。「結婚ってどういうものかわかってるの?」と聞かれたので、私は「そんなの、してみないとわからないじゃない」と言い返しました。母に反論したのは初めて。だからこそ「真剣なんだ」と信じてくれたんでしょう。母は「あなたたちが決めたのなら、貫き通しなさい。でも結婚までは、逢うときは必ず3人でね!」(笑)と背中を押してくれました。

プロポーズからちょうど1カ月。父(俳優の三船敏郎さん)が亡くなったと知らせを受けました。

私には確信があります。きっと父は、私がジョージさんと出会ったから安心してくれたんだと。その確信の通り、私だけでなく母や祖母までを含む一家の大黒柱となり、今でも支えてくれています。

父にジョージさんを紹介することは叶いませんでしたが、2人は似たところも多く、一緒にお酒を飲んだら盛り上がったでしょう。

もっとも彼は「もし紹介されていたら、お父さんに刀で斬られただろうな」なんて(笑)。

一方で、私たちしか理解しがたい運命を、世間はどこまでわかってくれるだろう、仕事や学校に迷惑をかけたくないとの思いもあり、結婚前から毎晩、3人でミーティングを開きました。その頃から変わらない3カ条があります。(1)お互いの違いを受け入れ、尊敬し合う。世代が違うと人生2倍生きたみたいで得した気分!!(2)修正点を見つけたらその日のうちに話し合う。(3)体調管理や将来設計を日頃からしっかり話し合う。