「私は、『石破内閣』ができるようなことがあるなら、最初に、憲法のあり方を見直したい」「『誇りと愛情を持って、国のために尽くせる国民がいる国』。私はこうした国家をつくっていきたいと考えている」――これは今から一一年前、石破茂自民党幹事長が著書『私が総理になったなら――若き日本のリーダーたち』に寄せた一文だが、今や石破氏は押しも押されもせぬ総理候補だ。

5月20日に都内ホテルで石破氏の政治資金パーティーが開かれ、麻生太郎副総理や米倉弘昌経団連会長ら要人が顔を揃え、前年をはるかに上回る1500人以上が出席。与党幹事長の威光を示した。

「同じ慶応大学出身の作家、遠藤周作に『ファーストレディ』という小説があり、石破氏はそれを愛読しているという。何でも最近は奥さんに読ませたいと言っているらしい。何か心に期すものがあるのかも」(石破氏周辺)

参院選後には、安倍晋三首相が内閣改造・党役員人事を実施することが予想されている。石破氏とすれば、参院選圧勝を受けて幹事長に留任し、“次”に備えて党内の足場をさらに強固にしたいところ。

だが事はそう簡単ではない。全国紙政治部デスクが言う。

「参院選に勝っても石破氏の幹事長留任はない。安倍氏をはじめ、ナンバー2の麻生副総理も石破氏を嫌っているからだ。前回の安倍政権末期、石破氏は安倍降ろしの先頭に立って走り回り、安倍氏の恨みを買った。今でも安倍氏は“石破だけは許さない”と恨んでいる。実は、麻生政権末期でも石破氏は麻生降ろしに動いており、麻生氏も石破憎しの感情が強い。政権トップとナンバー2に嫌われては、留任は難しい。後任の幹事長には二階俊博総務会長代行が有力視されています」

そこで、永田町で取り沙汰されているのが石破氏の「閣内封じ込め」。石破氏を防衛相などで入閣させて、総裁選に備えた動きを封じてしまおうというわけだ。

「石原伸晃環境相は、日本維新の会の石原慎太郎共同代表と自民党のパイプ役として入閣していた。だが維新の凋落で伸晃氏は用済み。すでに次の組閣リストから外されたと言われている。石破氏の処遇も不透明だ」(官邸関係者)