(2)劣等感が強い人

何か頼むと「私なんか……力不足で失敗するかもしれません」などと言い訳を並べて尻込みしたり、ちょっとひねくれて「私バカですから」なんて言う人もいます。

「謙譲」を美徳とする日本文化の中では、謙遜な言い方を重ねているうちに、内心の「劣等感」まで強くなってしまった人がいて、日本人に意外に多いのがこのタイプです。

素晴らしい点を見つけて充分褒めてあげて、そのうえで「そして、これも直してね」と言いましょう。「しかし、これは直して」と言ってはいけません。

「しかし」という逆説語だけで圧迫感を感じるので、「Yes, but」ではなく、「Yes, and」でどうぞ。

(3)自信過剰な人

自分勝手な「優越感」を持っていて、心理テストを受けさせると「自己顕示欲求」がグンと強い人々。どの会社にも必ずいるものです。できもしないのに、「あ、それくらい簡単ですよ」と即答して引き受けたりもします。本人の鼻を折らずに、他社の優秀な例などを挙げて「婉曲クギ刺し」が有効です。

(4)変化を嫌う人

心理テストをすると、「秩序欲求」が強い場合が多く、「前例に鑑みて」と言ったり、前のプランを変えることを怖がったりします。単なる面倒くさがり屋の「省エネ」手抜きタイプで、小心者の場合もあります。「先々後悔しないために今踏ん張らないと、君も危ないね」と、チクリとリスクを明示するのが有効です。

(5)自己満足型の人

何をやってもマイペース。「自分はこれで相当にがんばった。エライなあ」などと平和主義の安住タイプです。

本人のペースを認めたうえで、短くポイントだけ伝えましょう。自己満足しているだけに、あまり鋭く細かく修正点を指摘したりすると、急に反発しかねません。自分のやり方がよいと思っているので、あまり注意されると、陰で悪口を言ったりもします。