最初の設定は非常に簡単。マニュアルに沿ってIDやパスワードなどを入れていけば、5分とかからない。ログインしてやると寛太朗がサッとタブレットを奪い、サクサクと使い始めた。親があまり教えなくても、子供が操作で戸惑うということは少なさそうだ。

学習できるのは、小3では国語、算数、理科、社会、そして漢字と計算。

例えば算数の図形の学習では、直方体を開いて展開図となる過程を画面上で指を動かして確認するなど、タブレットで学習するデジタル教材のよさが活かされている。

またタブレットの特徴である手書きの入力も多く採用されているが、指で書くにはちょっとコツがいるようで、正しい文字を書いているのにうまく反応せず、誤りと判定されてしまうことが何度かあった。手首を浮かしたまま指先で文字を書くのは子供にとっては案外難しく、寛太朗は「タッチペンが使えればいいのに」と、しきりに繰り返していた。ただ、この件について後日ジャストシステムに聞いたところ、タッチペンを使うと、(1)ペン先で画面を傷つけてしまう恐れがある、(2)手を画面の上においてしまうことになり、誤作動してしまう――などの問題があるのだとか。実際に鉛筆を持って紙に書く動作と指先で画面に「書く」ことの違いもちょっと気になるし、漢字の練習は従来通り紙の教材のほうがいいかな、というのが正直な感想だ。


右:「スマイルゼミ」での学習。左:あらかじめ登録した親のメールアドレスに学習報告が届く。「報告の画像」は、タブレットに付いているカメラで子供が撮影したノートの画像。

また、算数の問題では、メモや計算をするために自由に使えるスペースをとった問題もあるのだが、前述のような指先で画面に書くことの難しさもあって、思ったほどには使えない。横に紙と鉛筆を置いて使ったほうが合理的なのではないだろうか。

ちょっと辛口のことを書いてきたが、それ以外の部分で紙の教材より劣る面は特に感じなかった。問題のレベルは、勉強のできる子にとっては若干物足りないかもしれないが、学校の勉強の予習復習には、ちょうどいいだろう。