新主将には荒木絵里香を指名した。イタリアリーグでプレーしている25歳で、北京五輪で大きく成長した。04年アテネ五輪では直前にメンバー落ちした挫折も経験している。

陽気な性格。感情を表に出すタイプで、副主将には同じ年齢の栗原恵を置いた。サポート役を竹下に委ねる。自律した3人にチームをリードさせる。

「言いたいことはいつでも言ってこい、と伝えてあります。もっとレシーブ練習をしたいとか、もっとチーム練習をしたいとか。イタリアのチームなら、監督と選手が議論するんですよね。スタッフからの一方通行はダメなんです。選手同士でも考えてもらう」

5月の欧州遠征では、荒木主将、栗原副主将に任せ、選手だけのミーティングを開かせた。全員に発言を促した。

「ミーティングで発言すれば、選手は練習や試合でやらないといけない。まずは選手がメダルをとりたいと必死に思うことが大事でしょう。荒木と栗原はずっと同じ部屋なんです。ふたりで話し、困ったときは、竹下と話をすればいいんです」

やる気を根っこに置く。新チームが発足し、まずは個人面談を全員に対して重ねた。北京五輪経験者に対してはもう一度、五輪に挑戦する意欲があるのかどうか。五輪で勝つため、これまでとはちがう何をプラスするのか。

若手や初めての代表選手に対しては、どうやって世界に挑戦するのか。国際経験を通し、どうやって自身のパフォーマンスを上げていくのか。

「目を見ても、言葉を聞いても、みんなのモチベーションが高いのには驚きました。日の丸を付けて戦いたい、と主張するんです。対応は個性に合わせながらやっています。時にはやさしく、時には厳しく。怒ったり、持ち上げたり、ケース・バイ・ケースです」