突然の葬式や飲み会で2万円ほど入り用になったのに、財布の中身は給料日前でカラッポ……。こんなとき、多くの人が利用するのがクレジットカードのキャッシングだろう。キャッシングもショッピングも、同じ1枚のカードでできるので似たようなもの――そう思う人はいないだろうか?

実はこの2つ、大きな違いがある。ショッピングの場合、1回払い・2回払い・ボーナス一括払いだと金利はかからないが、キャッシングだと金利がかかる。その利率は年18%が普通で、引き落とし日まで長ければ50日以上もある。もし2万円を年利率18%で借りて支払いまで50日あったとすれば、支払う利息は[2万円×0.18÷365日×50日]で493円。

年18%の金利といえば、消費者金融とほぼ同じ水準である。ちなみに、利息制限法による上限金利は元本10万円未満なら年20%、同10万円以上100万円未満で年18%、同100万円以上で年15%とされている。つまり、法的に見ても最高レベルの金利というわけだ。

キャッシングに次いで利用しやすいといえるのが銀行のカードローン。使途を制限せず、無担保で、分割払いを認めるローンのことで、銀行などで取り扱われている。

申込日に即日融資も可能、銀行のATMで現金が引き出せるなど、各銀行は手軽さをアピールする。が、金利は年12~14%と、極めて高水準だ。

銀行のカードローンは消費者金融と密接につながっている。たとえば三菱東京UFJ銀行の「バンクイック」はアコム、三井住友銀行のカードローンはプロミスと提携。大手都市銀行のローンであるものの、消費者金融で借りるのと大差はない。

高い金利を払いたくない、という人に人気があるのは、一部の消費者金融などが扱う「一定期間は金利ゼロ」といったサービスだ。たとえば「ノーローン」の名で知られるシンキでは、借りてから1週間は金利ゼロ。しかし、当然ながら1週間を過ぎたら年18%の金利がつく。

「1週間以内に返済すれば無利息なので、銀行ATMで引き出し手数料を払うよりトクではないか」という人もいる。だが、消費者金融でお金を借りたという事実は、個人信用情報のデータ網にしっかり記録されることを憶えておきたい。