独立や起業、副業など、会社にしがみつかない働き方には、当然会社という後ろ盾がない。

全国の女性経営者ネットワーク「女性社長.net」を運営する横田響子氏は、自身の起業体験も踏まえてこう説明する。

「起業するには、商品やサービスの専門性か、自分自身のキャラクターかのどちらかが必要となります。人が何かを発注・注文するときは、その商品やサービスが欲しいか、その人と付き合いたいかのどちらかしかないと思うのです。とくに小規模で事業を始める場合には、社長の顔が会社そのものと見られることも多いので、自分が『愛されキャラ』になることは重要です」

そのためには、「セルフブランディング」が鍵となる。

社会保険労務士の大島祐美子氏は、「社労士の仕事は、入退社手続きや給与計算など、人によって結果が異ならないものも多い。価格競争に巻き込まれることなく、この人に任せようと思ってもらうには、差別化が必要だと思っています」と言う。

議員秘書をしていた大島氏は、議員が選挙用に使う名刺を参考に、自分の売り、主張、プロフィールがぎっしり詰まった名刺を使っている。そこには社会保険労務士だけでなく、「産業カウンセラー」とある。「自分自身のブランドが確立されるまでは、一般的なわかりやすさが必要だと思います。私は相手の話を聞くことを大事にしていますが、そう書くだけでは伝わらない。だから産業カウンセラーの資格をとりました」。

事業ブランドを浸透させたうえで、「勉強法に詳しい人」というセルフブランドを持つようにしていると言うのはKIYOラーニングの綾部貴淑氏。

そのために心がけているのは、積極的に情報を発信することだ。

「HPやブログを活用して無料で勉強法に関する情報を出しています。市場で、一番有益な情報を出せる人になることが理想です」。