2013年5月28日(火)

起業アイデアを100個書き出して決断。3年で月商300万円に

ワークスタイル3.0図鑑【2】二足のわらじ→起業

PRESIDENT 2012年2月13日号

著者
大宮 冬洋 おおみや・とうよう
フリーライター

大宮 冬洋1976年埼玉県生まれ。一橋大学法学部卒業後、ファーストリテイリング(ユニクロ)に就職。退職後、編集プロダクションを経て、2002年よりフリーライターに。ビジネス誌や料理誌などで幅広く活躍。著書に『私たち「ユニクロ154番店」で働いていました。』(ぱる出版)、共著に『30代未婚男』(生活人新書)などがある。実験くんの食生活ブログ http://syokulife.exblog.jp/

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大宮冬洋=文 馬場敬子=撮影
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KIYOラーニング代表 
綾部貴淑氏

難関国家資格である中小企業診断士の通信講座をわずか7万5800円で提供する――。このビジネスで月商300万円を売り上げているのは綾部貴淑だ。

コンサルティング会社の社員だった綾部が「副業」として講座ビジネスを始めたのは2008年10月。現在は宅建(宅地建物取引主任者)とファイナンシャルプランナーも開講。順調に利用者を増やしている秘訣は、練り上げたビジネスモデルにある。

「基本は通勤時間などに音声を聞くだけの学習スタイルです。一番いいと自信を持って言える講義を録音してネットで販売しています。教室、アルバイト講師、分厚いテキストなどは不要だと私は考えます。質問も受け付けません」

この徹底した「無駄」の排除によって、大手資格学校ならば30万円近くする料金を劇的に安くすることに成功したのだ。看板商品である中小企業診断士の講師は綾部自身。事務所内にある防音室に1人こもって録音している。

以前から資格を持っていたわけではない。起業を決めてから会社勤務の傍ら、100冊以上の参考書を読み込み、最も効率のいい勉強法を考えながら試験合格を果たした。

「以前から起業したいと思っていましたので、それに必要な力をつけるために自ら希望を出し、マーケティングの部署も経験しました。それでも、いきなり起業するのはリスクが高すぎる。会社勤務をしながらでも試せる起業アイデアを100個書き出したうえで絞り込みました」

有望なアイデアの1つにコンサルティングビジネスがあった。しかし、「それなら会社を辞める必要はない」と思い直す。実際そのプランは、所属していたコンサルティング会社の新規事業として立ち上げ、退職前の置き土産にすることができた。

カフェ経営も考えたが投資金額が高すぎて断念。資格取得ならば経費は抑えられる。試験合格後、通信講座の録音のために会社近くにマンスリーマンションを借りた。

「ホームセンターで木材や布団を買ってきて防音室を自作しました。布団は音を吸収してくれるんですよ。でも、録音途中で選挙カーが通ったりすると台無し(笑)。苦労しましたよ」

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