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(20)稼ぐ人の2割が、毎日部屋の掃除をしている

稼ぐ人の多くが自室も頻繁に整理整頓している(20)。片づけは、場所と時間を区切って、毎日少しずつやることが重要だ。片づけや掃除をこまめにやって、常に身辺を美しく保っている「几帳面」な人は、他者から見られていることへの意識が高く、自己管理がしっかりできていると言い換えることができるだろう。(21)が示すように、稼ぐ人のほうが几帳面であることもうなずける。

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(21)稼ぐ人は几帳面

やや高レベルすぎる例かもしれないが、イチロー選手は几帳面かズボラかと問われたら、ほとんどの人が几帳面だという印象を持つだろう。イチロー選手はバッターボックスに立ち、ヒットを打つことにすべてのことがつながっていると認識し、心身の管理をストイックなまでに実践しているという。当然、バットやグローブなどの片づけも怠らないだろう。

仕事のパフォーマンスを上げるという意味では、ビジネスマンにも同じことがいえる。ある経営者がこんな話をしてくれた。

「止まっているモノすら自分で管理できない人間が、動いているモノ、すなわち経済社会の流れや顧客の心理を扱えるはずがない」

身の回りのモノを片づけてしっかり管理することは、ビジネスマンとしての基礎の基礎なのだ。忙しさを言い訳にして先送りしている場合ではない。

かたづけ士 小松 易
1969年生まれ。フジタを退社後の2005年、片づけが苦手な人向けに、片づけコンサルティング「スッキリ・ラボ」を東京・銀座に開業。これまでに延べ2500人以上に片づけコンサルティングを行っている。著書に『仕事ができる人はなぜデスクがきれいなのか』(マガジンハウス)などがある。
(構成=大宮冬洋 撮影=的野弘路)
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