3つ目は「革新に挑戦する力」だ。

今の若者には覇気がない。40代以上の管理職から、こうした声をよく聞く。しかし、『裸でも生きる』を読むと、覇気が必要なのはむしろ彼らのほうであることに気づく。

著者であるマザーハウスの山口絵理子社長は、81年生まれ。24歳のとき、バングラデシュでジュート(黄麻)を使ったバッグを製造する会社を起業した。同書には、現場を歩き、困難を乗り越えていく過程が綴られている。

年齢を重ねるほどマネジメントに力点を置きがちになるが、リーダーこそ、誰より革新的であるべきなのだ。『ドコモを育てた社長の本音』の立川敬二元社長のように、規制や企業文化と自ら戦い、挑戦する姿勢が大切だ。

「新しいものを創ろうというときは、技術的に専門家でなくても、何でも取り入れる」(『井深大語録』)。ソニー創業者の井深氏は、晩年まで自らの足で視察を続けたという。今のリーダーに最も足りないのは、この好奇心かもしれない。

『裸でも生きる』山口絵理子・著/講談社
アジア最貧国バングラデシュで起業した女性起業家の物語。きっかけは大学卒業後、旅先で見た光景や出会った人々だった。「40代以上の管理職こそ、自分の目で見て感じなければならない」。

(構成=プレジデント編集部)
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