2013年5月25日(土)

「経営トップの自伝・評伝」ダントツのお勧め

PRESIDENT 2012年4月30日号

著者
小川 進 おがわ・すすむ
神戸大学大学院経営学研究科 教授

小川 進

1964年、兵庫県生まれ。神戸大学経営学部卒業、同大学大学院経営学研究科博士課程前期修了。神戸大学経営学部助手、助教授を経て、マサチューセッツ工科大学にて経営学博士取得。帰国後、神戸大学経営学部にて商学博士を取得し2003年より教授。著書に『イノベーションの発生論理』『競争的共創論』などがある。

執筆記事一覧

神戸大学大学院経営学研究科教授 小川 進 構成=プレジデント編集部
1
nextpage

ここに紹介する本からは、今のリーダーに不可欠な3つの力を学ぶことができる。

1つ目は「逆境を乗り越える力」。IBMの復活劇を描いた『巨象も踊る』は、長引く不況に苦しむ日本でこそ読まれるべき本だ。

著者は、IBM元CEOのルイス・V・ガースナー。アメリカン・エキスプレス、RJRナビスコで経営手腕を発揮したガースナーは1993年、業績不振のIBMから再建を託された。

危機に直面したとき、多くの経営者は痛みを和らげる“投薬”だけで終わらせてしまう。だが、ガースナーは“投薬”と企業文化の“手術”を同時に行った。批判を受けながらも断行したのは、ここで変わらなければ企業が滅ぶことをわかっていたからだ。

変革するリスクより、現状維持するリスクのほうが大きい。ファーストリテイリング柳井正社長の『一勝九敗』や、英国元首相の『サッチャー回顧録』も、このことを教えてくれる。

『一勝九敗』柳井 正・著/新潮社
低価格フリースが大ヒットするまでのユニクロ成功譚。「この後、一時低迷するも、ヒートテックでまた成長軌道に。失敗しても一度の成功で飛躍的に成長できるという柳井氏の思想は今もぶれない」。

PickUp