2013年4月16日(火)

生活保護の支給を役所に認めさせるには

家族のもめ事、子どものいじめ-生活保護

PRESIDENT 2012年12月3日号

著者
武田 知弘 

1967年、福岡県生まれ。大蔵省(現・財務省)に勤務。大蔵省退官後、出版社勤務を経てフリーライターに。ビジネスの裏側、歴史の裏側を検証した記事、書籍を多数発表。

フリーライター 武田知弘 構成=宮上徳重
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若くて働いていても受給できる!

世間一般の方々が想像する、生活保護を受給している人のイメージといえば、高齢者や仕事のない人、または仕事に著しく影響の出るような障害を持った人、といった考えの方が大多数だと思います。 しかし、実際には多くの20代、30代の若者が受給しています。

例えば、正社員としての雇い口が見つからないままに生活している人、闘病をしながら一家を支えなければならない人、いわゆるワーキングプアの人たちでも、生活保護を受給することができます。不正受給の問題ばかりがクローズアップされていますが、救わなければ生きていくことができない弱者が、社会には存在しているのです。

生活保護を受給するためにすることは、役所へ行って申請用紙を提出する。たったこれだけです。もちろん生活保護を受けるに値すると判断されるための条件は必要ですが、明らかに困窮した生活を送っている人は間違いなくクリアできるような簡単なものです。昨今の不正受給による世論の風当たりや、国から支給される受給金も、4分の1は事実上自治体が捻出することになるシステムのため、役所は生活保護受給者を減らすこと、またはこれ以上増やさないようにすることに躍起になっています。そのため役所の窓口では、「若い人は受給できない」「仕事がある人は受給できない」などといった嘘をつき、申請書を渡さず門前払いをする行為がまかり通っています。こういった役所の法律違反とも呼べる対応が先に述べたような誤解を生む原因となったのです。

仕事をしながら生活保護を受給するというものがどういったことかと言いますと、年収が90万円程度の人がいて、(地域によって支給額は変わりますが)その人への支給額が年間140万円だったとします。その場合は、差し引き50万円を生活保護として受給することができるのです。国民はこういった事実をほとんど知りません。

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