2013年4月12日(金)

子供の誕生日に、3000円パエリア缶詰を

プレジデントFamily 2013年5月号

小澤啓司=文 アミダトレーディング=写真提供

円柱型パッケージの大きさは、直径約11センチ×高さ約20センチ、重さ約1キロ。この中に「イカのパエリャ」であれば、スープや具材が入った缶詰と、袋詰めされた米が入っている。

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「イカのパエリャ」の調理例。
おばあさんの手料理をイメージし、自分が昔から食べていた家庭の味を再現したという。

“スペイン生まれの本格美食缶詰”をうたう「ケリーダ カルメン」のラインアップは全6商品。価格は「イカのパエリャ」「キノコのリゾット」「フィデゥア」「アサリのアロス」「イカスミのアロス」が各3,150円、「ブイヤベース スープ」が3,759円と、缶詰にしては破格だ。ただしその分量は、スペイン向けの表示で2~3人前。日本人の感覚ではそれより多い印象であり「1人前換算では安い」との声もある。

そのお得感からか、昨年のクリスマスシーズン前には品切れ商品が続出するほどの人気を呼んだ。もちろん「安い」というには前提が必要だ。“本格”をうたうだけの味なのか、本当にそれを簡単に家で楽しめるのか、だ。

まずは味。そのおいしさは、子供たちが教えてくれた。魚介のだしがきいたスペイン料理といえば、子供にとって苦手なイメージもあるが、さにあらず。子供連れの家族でにぎわう東京の「ららぽーと豊洲」で行われた試食会では、何度も「おかわり」をせがむ子供たちの手が次々と伸びてきた。その中にキノコ嫌いで家では一切キノコを食べないという子供もいたが、キノコのリゾットを口にし、「ご飯の味がおいしい」といってペロリとたいらげた。

手間はどうか。イカのパエリャの場合、(1)深鍋かフライパンに缶の中身を入れ沸騰するまで熱する、(2)米を加え弱火で20分煮る、(3)5分保温し水気を飛ばす。たったこれだけで完成するが、20分以上の時間がかかるがゆえに、調理の楽しさを味わえるところもポイント。「缶詰を使う=手抜き」という罪悪感からも解放される。さらに好みの具材を添えれば豪華さは一段とアップ。缶詰ベースとは思えない、手作り感あふれる料理が完成する。

ケリーダ カルメンの取り扱い店は、全国に広がりつつあり、子供の誕生日会などのパーティー料理や、アウトドアでの贅沢(ぜいたく)料理、気の利いたギフトとしても重宝されている。

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小澤 啓司