友人のIT企業社長から勧められた本書を一読し、信じ難いような日本人がいたことを知った。主人公のモデルは出光興産創業者・出光佐三。敗戦時、すでに還暦でありながら全社員に大号令をかけ、1人も首を切らずに会社を再建。常に世の中のため、日本のためを思い、米GHQやオイルメジャーと堂々渡り合う。そのエネルギーと逆境に屈しない強さ、大胆な行動力に感銘を受けた。そんな主人公に全財産をなげうった大富豪、巨額の資金を融資した銀行マンの挿話から、事業というものがそうしたサムライたちとの出会いがあって初めて成立することを改めて認識した。中国はじめ海外勢に押され、現状に汲々としがちな日本人にぜひお勧めしたい。

【関連記事】
坂本孝社長が振り返る!「俺のフレンチ」誕生の軌跡
恩人が告白!なぜ私は「裸の孫正義」に賭ける気になったのか
下請け中小企業が大勝負! 起死回生のヒット商品 ~バーミキュラ・胡粉ネイル・空気の器 商品開発ストーリー
どん底から最高益へ導いた「ラストマン」の精神 -日立製作所会長
経営の神様 松下幸之助の信念・哲学に学ぶ【1】