日光東照宮の象は、本物の象を見たことのない江戸時代の彫刻師が、やはり本物の象を見たことのない人々から話を聞いて彫ったものなので、象とは似ても似つかない奇妙キテレツな姿になっている。いくら想像力豊かな芸術家でも、見たことのないもの、知らないものを形にするということがどれほど難しいか、これを見るとよくわかる。いまの日本のエスタブリッシュメント企業の経営者は、日光東照宮の象を彫った彫刻師と同じなのである。