私は、94年2月にポーランドを訪れて若者たちと話した際、彼らがいっこうに経済を上向かせることのできないワレサ氏に不満を募らせていることを知り、じきにワレサ氏は失脚するだろうと書いた。

というのも、人々は国家の独立や民族の白決を、高らかに謳(うた)うが、本音は「より良い生活がしたい」のである。例外を私は見たことがない。いくら指導者が民族主義的なものを煽ったところでそれは手段に過ぎないから、結果的に“グッドライフ”が得られなければ、長くはもたないのだ。