悪質な売買システムをつかまされるな!

投資家に代わり、売買システムが24時間為替市場を監視して取引する、FXの「システムトレード(シストレ)」。具体的にどのようなサービスが提供されているのだろうか。

ひとつは、世界中のトレーダーから高い人気を誇るトレーディングツール「MT4(メタ・トレーダー4)」を利用したサービス。外資系FX会社が採用しているケースが多い。MT4の場合、プログラムの知識があれば、投資家が売買ルールを作成・運用することができる。一方、「EA」と呼ばれるMT4上で動かせる売買システムがネット上で販売されていたり、一部FX会社で取り扱っていたりすることも。これをプラグインすることで自動売買が始められる。

国内FX会社で多いのは、独自のシストレツールをサービスの一環として提供するケース。異なるルールで取引する売買システムが多数用意されていて、トレーダーは、ここから使いたいものを選べばいい。ひまわり証券の「エコトレFX」や岡三オンライン証券の「アルゴトレード365」が該当するが、いずれも日本人向けに使いやすくつくられている。

しかしながら、いいこと尽くめではない。運用に際して注意点はないだろうか。

「まず、悪質な売買システムをつかまされないこと。ネット上では『○ヶ月で100万円儲かった!』といった売り文句で販売されていますが、過去の成績はパラメーターを都合よく設定すれば高く見せられます。信用に足るベンダーなのか調べてから購入することです。リアル相場で検証してブログで紹介するトレーダーもいるので、そういった情報を参考にするのもいいでしょう」(メディック投資顧問・FXアドバイザー横尾寧子氏)

また、個々の売買システムは「トレンドに強い」「レンジで稼ぐ」など、得意とする相場が異なる。すなわち、現在が上昇相場なのにレンジ向きの売買システムを使っても勝てるはずがない。過去の成績だけにとらわれ、リアルタイムにマッチしない売買システムを選ぶことも避けるべきだ。

「そのためには、定期的に売買システムをチェックすること。勝てていたものが負け続けるなど成績に変化があるようなら、他の売買システムと入れ替えを検討しましょう。そういった点では、シストレだからといって相場の勉強を怠るのではなく、いまのトレンドと照らし合わせて、旬の売買システムを選ぶことが大切です」(横尾氏)

運用資金とのバランスにも注意が必要だ。各売買ルールには、過去1回の取引における最大の負け幅である「最大ドローダウン」という指標がある。シストレの世界は「一度あったことは二度ある」という考えに乗っ取っているので、投資家は最大ドローダウンが再び起きても、ポジションがショートしないだけの資金を口座に入れておかなければいけない。このように、必ずしも死角がないとは言い切れないのがシストレの世界。長所と短所を理解したうえで使えば、あなたのFXをサポートしくれるだろう。