ドライブの前日に夜更かししたり、渋滞を避けようと早朝に出発したときなど、眠気をこらえて車を運転する場面はしばしばあるもの。だが、寝不足での運転はあなたが思っているよりずっと危険かもしれない。

出演者の体を張った実験が人気のディスカバリーチャンネルの番組「怪しい伝説」が、このテーマに取り組んだ。被験者となったのは、番組のホスト役のうちの2人、トリーとキャリーだ。テレビや卓球台などが置かれたスタジオの一角で1晩寝ずに過ごした後、2人は警察の訓練施設内に作られた特設コースに向かった。

コースは2種類。市中走行を想定した障害物コースには、信号やS字カーブ、狭い場所での切り返しや縦列駐車のほか、火薬の力で不意に飛び出すネズミのぬいぐるみが配置されている。もう1つは信号の少ない郊外の道を想定した、25周の長円形の周回コースだ。信号を無視したりコースを外れたり、飛び出したネズミをひくと減点になる。睡眠専門医は、操作が忙しい市街地よりも郊外の道のほうがつらいはずと予想したが、果たしてどうなったか。

30時間以上眠っていない状態で、懸命に安全運転を試みるキャリー。だが25周の周回コースを回るうちに、耐えがたい眠気が襲ってきて……。

まずはキャリーが、障害物コースで実験開始。慎重な運転を必死に試みるものの、パイロンを倒すなどして7回のミス。続いて周回コースに入ると、大きなあくびを連発。眠気に襲われるたびコースアウトしてしまう。「反応速度が遅いのは予想どおりだけど、その他の要素を考えてなかった。あくびをするたび、涙がにじんで視界が揺れるの」とは、実験後のキャリーの弁。

次に男性代表のトリーが、「今すぐベッドに入りたい」とぼやきながら障害物コースへ。運転には自信がある彼も、普段はしないような運転ミスを連発し、見るからに危なっかしい。周回コースでも最初のうちは健闘していたものの、次第に集中力が途切れ、ゆるいカーブを抜けて直線に入るたびにうとうとしかける。

25周の周回コースを回る間に、トリーの車は110回、のべ時間にして77秒もコースの白線をはみ出した。キャリーに至っては210回、のべ5分半以上もコースアウトしていた。実際の道路でこれだけ車線をはみ出せば、いつ事故を起こしてもおかしくはない。

別の日に行った酒気帯び状態での実験でも、2人の被験者はやはりミスを連発したが、睡眠不足状態での運転のスコアはそれをさらに下回っていた。寝不足運転の危険、侮るべからず。