2013年2月21日(木)

「食べるラー油」「塩こうじ」に続け! ナンプラーの潜在力は

ビジスパメールマガジン「『食』から読み解くマーケティング」

ビジスパ

著者
子安 大輔 こやす・だいすけ
カゲン取締役、飲食プロデューサー

子安 大輔1976年生まれ、神奈川県出身。99年東京大学経済学部を卒業後、博報堂入社。食品や飲料、金融などのマーケティング戦略立案に携わる。2003年に飲食業界に転身し、中村悌二氏と共同でカゲンを設立。飲食店や商業施設のプロデュースやコンサルティングを中心に、食に関する企画業務を広く手がけている。著書に、『「お通し」はなぜ必ず出るのか』『ラー油とハイボール』。株式会社カゲン http://www.kagen.biz/

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子安大輔=文
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「うまみ」も「万能性」も持つナンプラー

「これって何かビジネスに繋がらないかな?」――今回は、そんなアイディアの欠片をご紹介します。

先日ラジオを聞いていたら、「食べるラー油」「塩こうじ」の次に流行るのは「ナンプラー」だ、とある人が語っているのを耳にしました。そのときは「おいおい、そんなの来ないんじゃないの?」と思ったのですが、よく考えてみれば納得する部分もあります。

食べるラー油と塩こうじに共通しているのは、「うまみ」と「万能性」と言えます。現代では基本的に味は濃いめの方が支持されやすいですが、その際に「うまみ」の強さは格別です。またこうした調味料領域では用途があまりに限定されていると冷蔵庫の片隅に埋もれがちなので、何にでも使える万能性が求められます。そしてナンプラーではこの「うまみ」と「万能性」が両立しているのです。

ただし、食べるラー油や塩こうじには、「え、何それ?」という新規性がありましたが、ナンプラーは多くの人にとってすでに馴染みのあるものですから、そのままではヒットするというのはありえないでしょう。ここで注目してみたいのは、ナンプラーは「魚醤」というジャンルのアイテムであるという点です。魚醤とは魚介に塩をして発酵させたものですから、通常の醤油とは縁もゆかりもないわけですが、「醤」の字がつくだけで日本人にとっては親近感のわくものです。

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