2013年2月1日(金)

何が幸せかわからなくなったらどうするか

「迷いなく生きる」ための全課題

PRESIDENT 2011年1月17日号

著者
大谷 由里子 おおたに・ゆりこ
NPO法人笑いと幸せ研究所 理事

大谷 由里子大学卒業後、吉本興業に入社し、故・横山やすしのマネジャーなどを務める。現在は、志縁塾の代表取締役として年間300を超える講演・研修をプロデュースする。

NPO法人笑いと幸せ研究所 理事 大谷由里子 構成=鈴木 工 撮影=上飯坂 真
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「安心領域」の人と愚痴大会をしていないか

吉本興業でマネジャーをしていたとき、いろんな芸人さんを見てきました。そこでわかったのは、芸能界は売れようと努力したタレントしか売れないということ。自分の不遇を事務所のせいにしたり、ライバルのせいにしたり、責任転嫁するタレントは決して売れません。そういうときでも「今、時間があるんだから、なんか仕掛けてみようかな」と思える人は売れていきます。

幸せもそれに似ていて、一番大事なのは自分で「幸せになってやる」と思うこと。努力が必要なんです。誰かが幸せにしてくれると思っていたら、いつまでも幸せになれません。不幸だと嘆いて、「会社が幸せにしてくれない」「社会が悪い」と人のせいにするのは楽だけど、何も生まないのです。

じゃあ、幸せって何でしょう? これは人それぞれ。ひとつ言えることは、どこにでもあるもの、気持ちひとつで、得られるものだということです。

友人の中に劇団をやっていて、同窓会の会費も払えない超貧乏な同級生がいます。彼は好きなことを楽しそうにやっていて、すごく幸せを感じていることが見ていてよくわかる。なぜかというと、彼は自分の人生を他人のせいにしないし、他人と比較しません。年収や地位を他人と比較してしまうと、人は不幸な気がしてくる。比べるのは、人じゃなくて昨日の自分。昨日よりも元気か、昨日よりも笑えているか、と考えていくのが幸せを見つけるコツだと思います。

といっても、考え方をすぐに変えるのは簡単なことじゃない。幸せになるには、まず態度から始めるといいです。笑顔でいる、明るく挨拶する、他人を褒める。基本中の基本ですけど、手っ取り早くできるし、どれも小さな幸せを感じられます。

そして言葉も重要です。鬱になった経験を持つ友人は、「つまらない」ばかりを口にして、その自分の声を聞いてますます憂鬱になっていったそうです。「頑張る」という言葉は疲れるとしても、「嬉しい」「楽しい」「美味しい」は、ハードルが低くすぐに使える言葉です。いいことがあったとき、その気持ちを口にしていくと、言葉先行で結構幸せな気分になっていきますよ。

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