グリーンスパンはこの面でも絶妙な金利調整を行い、経済失速の可能性が出てきたとたんに、今度は金利を下げていった。わずか1年の間に6.5%から1.75%まで一気に政策金利を下げ、さらに2年間かけて1.0%まで下げるというダイナミックな金利政策を行ったのである。この低金利の間に住宅投資などが活発になり、景気が戻ってくると(低金利でも投資せずに貯金する日本とは違うのだ)、今度はユーロに逃げていった金を再び呼び寄せるために、0.5%ずつ小刻みに、かつ矢継ぎ早に金利を切り上げ、跡を継いだバーナンキがその後も引き続き小刻みに5.25%にまで引き上げた。

これに対抗するように、ヨーロッパも金利を小刻みに上げ、最近は1.25%の金利差を保ったところで落ち着いている。実はこの差がドルにもユーロにもちょうど良い均衡だからである。