1990年代、クリントン政権の“夢の8年間”に、株式によっては400%に達する運用益を実現。401kをはじめとする金融資産は価値が上昇し、アメリカ国民は幸せな陶酔感を享受することができた。その利益は金融資産の形で保有されたので直接消費に向かうものではなかったが、株主はその株または年金資金を担保にすることで手元流動性を生み出した。ストックである金融資産がフローを生み出し、平均的な労働者も、退職後の人たちも、資産価値の増加による豊かな消費生活を送ることができたのである。

一方、危惧されたインフレは高金利の継続によってこの間に一度も起こらなかった。当時すでにアメリカは開かれた市場であり、安価な製品やサービスが他の国から輸入されていたからである。