ボケた後の反応で深刻さを見極めよ

助ける助けないは、相手によります。僕がこいつなら助けたいと思うのは、トラブルを抱えてもギリギリまで自分でふんばろうとする人。逆に何かあるとすぐ頼ろうとするヤツには、「もうちょっとガマンせえや」と思ってしまって、なかなか手を差し伸べられない。たとえば『ドラえもん』に出てくるのび太。たぶんドラえもんも辛抱してるんじゃないですか。

でものび太の場合、最後はなんとなく助けてあげようと思ってしまうかもしれません。というのはのび太に悪気がないから。アホにも善良で憎めないアホと、優しくしたらすぐつけこむアホの2種類があって、のび太は前者なんです。でも後者は、「あいつに助けを求めたらなんとかしてくれるで。楽勝やわ~」ってよそで吹聴してたりするから始末が悪い。

僕、そういう腹黒いヤツに対するアンテナが立っていて、「こいつ、なんかちゃうな……」といち早く感じてしまうんです。その直感が間違ってないかを確かめたいときは、周りに「あいつってどんなヤツなん?」と素行調査してみる。一番人間性がわかるのは、そいつのすぐ下のポジションにいる後輩の意見。どんなによそでいい顔していても、後輩に対して優しくできない人は、人間性に問題のあることが多いから、助けずに距離を置いたほうがいいでしょうね。

それと、本当に困っているかどうかを見極めることも、助ける助けないを決めるうえで大事な材料になります。参考になるのは、その人をいじってみたときのリアクション。たとえば「お金を貸してくれないか」と相談されて、「よしわかった! 貸したるわ10円」とボケたとき、まだ余裕あるヤツは「いやいや、10円かい!」と返すと思うんですけど、本当に困っていたら「ありがとう、助かるわ」と感謝するんじゃないですか。どんな冗談で返しても全く笑わず、ただただ「うん……」とうなだれているようであれば事態はかなり深刻なはず。そこまで大変なら、助ける手立てを考えてあげるべきだと思います。

そもそも、友達の定義って人によってぜんぜん違いますよね。女の子はすぐ「あの子、友達やねん」と言いたがるし、最近だとSNSで簡単に「友達」になる風潮がある。でも、あれって友達という言葉の使い方が軽くないですか? TwitterやFacebookでつながっていたり、メールアドレス知ってるだけの関係の人を、少なくとも僕は友達とは呼びません。