したがって、自分がノートを活用する場面がどのステップになるのかを思い浮かべてみると、それに適したノートのスペックと書き方のポイントが浮かび上がってくるだろう。(1)であれば情報を身につけることが目的なので、繰り返し見て要点を記憶にとどめるためのノートとなる。また(2)であれば、思考を整理・編集するためのしくみをノートの中でつくっていくことが重要。

成果10倍ノートを作る3つのコツ

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一方、「ノートを活用することによって、仕事のスピードを速めることもできるのを実感した」と語るのは、ほかならぬ田畑氏自身。

「以前は企画書をまとめるのでも、最初からパソコンに向かっていました。しかし思うように進まず、時間がかかってしまっていた。それを最初にノートを使って考えをまとめてからパワーポイントを起動させるように変えたら、完成までの時間が大幅に短縮されました。最終的にパソコンで仕上げる企画書でも、思考の整理・編集・発展というプロセスにはやはり手書きのほうが適しているのでしょうね」と田畑氏。

自分の仕事が「アイデアが求められる」「定型業務ではない」「大量・多種類の情報に触れる」のどれか一つにあてはまるなら、ノートの活用法を見直してみるといい。仕事の効率と精度が向上する可能性は大きいはずだ。

(向井 渉=撮影)