自分が集中しやすい時間帯を知り、そこに重要な仕事を配してメリハリをつければ、1日はよりうまく回転するようになる。パナソニックの横山さんもそれを実践する1人だ。

「朝のほうが頭がスッキリしているので、発想を広げながら考えたいものは午前中に着手します。CMの企画や広告のコピーを考えるのがそうですね。打ち合わせも午前中にしたほうが、前向きな意見が出やすい気がします」

三井物産の中村さんも、集中が必要な仕事を午前中、それ以外を午後に回すよう心がけているという。

「じっくり考える必要のある仕事は午前に済ませたほうがはかどります。もっとも関係者が多いので、自分のスケジュールだけに注意していてもうまくいきません。関係者のスケジュールに目を配り、キーマンのアポイントは最優先で押さえてしまう。少し前から会社でブラックベリーが支給され、社内の関係者のスケジュールならいつでも確認することができるようになったので、とても助かっています」

森ビルの伴さんも、「自分は朝型」と言い切る1人だ。

「朝の2時間と夜の2時間では、同じ時間とは思えないほど朝のほうがはかどります。ただし私の場合は営業職なので、日中の時間はお客様に合わせるのが自分の中のルール。朝9時から夜6時まではお客様最優先で仕事を進めます。そのため朝は早めに出社してメールチェックなどの下準備を整え、9時以降の電話や打ち合わせに備えるようにしています」

また管理職で部下がいる場合、部下との情報共有を円滑に進める手腕も問われるが、パナソニックの横山さんは、部下の報告を促すために、机に向かって行う仕事を午前中と決めている。

「部下の反応を予測しながら自分の時間を管理するのは、上司として当然のこと。勤務時間はフルフレックスですが、だからといって上司の出社時間がまちまちでいつも余裕なくバタバタしているようでは、部下も報告のタイミングをつかめません。それより朝決まった時間に出社してデスクで自分の仕事をしていれば、部下も何かあったときにすぐ報告できますから」と横山さん。

社内外の関係者、顧客、部下など、周囲の人のスケジュールを考慮し、上手にハンドリングしていくことが生産性を上げるための秘訣なのかもしれない。

横山 悟 
パナソニック コミュニケーショングループ クリエイティブチーム 参事 

1968年、大阪府生まれ。90年、金沢美術工芸大学商業デザイン学部卒業後、パナソニック入社。入社以来一貫して宣伝制作業務を担当。メーンの担当は、ナノイーのトータル表現戦略。

 

中村浩美 
三井物産 エネルギー第二本部環境事業部 排出権プロジェクト室 マネージャー  

1993年、上智大学卒業後、神戸製鋼所入社。その後アジア経済研究所・開発スクールを経て04年オックスフォード大学大学院修士課程入学。修了後、世界銀行を経て、07年、三井物産入社(嘱託)、09年より現職(正社員)。

 

伴 晃一 
森ビル 営業本部 オフィス事業部 オフィス営業2部 プロジェクト 営業グループ  

1981年、埼玉県生まれ。2003年早稲田大学商学部卒業後、森ビル入社。プロパティマネージメント部を経て、06年より現職。「火曜夜と金曜昼に会社で英会話のレッスンがあり、その時間は使えないものとして逆算して行動します」。