キャッシュフロー計算書(C/F)の円グラフの見方

キャッシュフロー計算書(C/F)の円グラフの見方

●赤色の部分を見る

C/Fの円グラフの赤色の部分は「営業活動によるキャッシュフロー」と呼ばれ、企業が本業で稼いだお金の流れを表す。円グラフで赤色の部分が右側にあるとき、その企業には本業で稼いだお金が入ってきており、経営が順調だといえる。反対に左側にあれば、業績が低迷している可能性がある。図のGOODの例では、06年期から08年期までの3年間のすべての円グラフで赤色の部分が右側にある。このことから、本業が順調な企業といえる。一方のBADの例では、06年期、07年期で赤色の部分が左側にきており、本業が不振だった様子が窺える。

●青色の部分を見る

 C/Fの円グラフの青色の部分は「財務活動によるキャッシュフロー」と呼ばれ、主に資金の調達や借入金の返済状況など、財務に関する活動に基づいたお金の流れを表す。ユーレットでは、円グラフで青色の部分が右側にあるときは、銀行からの借り入れや株式の発行などによって資金を調達したことを表し、反対に左側にあれば債務の返済や配当金の支払いなどにお金を使ったことを示す。図のGOODの例では毎期、青色の部分が左側にあり、債務の返済や配当金の支払い等にお金を使っていることがわかる。一方のBADの例では、06年期、07年期の円グラフで青色の部分が円の右半分を占めている。企業活動に必要なお金の大半を銀行借り入れ等に依存していたことがわかり、苦しかった台所事情が窺える。

(向井 渉=撮影)