企画書の推敲は最低3回

<strong>プレゼン格差<15></strong>企画書の枚数は「11枚以上」vs「1~5枚」
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プレゼン格差企画書の枚数は「11枚以上」vs「1~5枚」

いざ発表する際、企画書の分量は500万円台の約9割が「パワーポイントに換算して2~10枚」に集中している。2000万円を稼ぐ人も、「2~10枚」は約7割と多いが、「11枚以上」の人も4人に1人ほどいる(プレゼン格差15)。

企画書の推敲の回数も、500万円台の人の61.3%が、「1~2回」なのに対して、2000万円を稼ぐ人の半数が「3回以上」だ。この中で、2割近くの人が「5回以上」も推敲する。大きな獲物を狙うには、つくり込みが必要なのだろう(プレゼン格差16)。

<strong>プレゼン格差<16></strong>企画書の推敲は「3回以上」vs「1~2回」
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プレゼン格差企画書の推敲は「3回以上」vs「1~2回」

私自身は企画書を作成するとき、最低3回の推敲が必要だと考えている。そのステップはこうだ。

まず「最終的に何を伝えるか」を、ニーズを確認しながら決める。お客様の問題意識は、新規事業立ち上げなのか、既存の事業の改革なのか。ポイントを外すと「即決で不採用」となりかねない。

次に、結論へと導く起承転結の構成を固める。例えば研修サービスの提案をする際、単に「プレゼンテーションの研修をやりましょう」という話ではなく、「業界環境の変化により、親会社への依存体質からの脱却と自力でのビジネス展開が必要です。外販するためには今以上の提案力が必要となるので、提案力強化のためのプレゼンテーション研修をやりましょう」というストーリーを展開する。

お客様の話した内容を企画書に落としただけでは、「この前、私が言ったことをまとめただけだ」と突き返されてしまう。背景論も盛り込み、結論まで起承転結のついたストーリーをつくるべきだ。

最後に、メッセージのインパクトやグラフの見やすさを確認してスライドをつくり込む。これで最低でも3回推敲することになる、私はそれぞれ2回程度行い、全部で5、6回ということが多い。

(大熊文子=構成 取材協力=レイス)