年収800万円

月1万円のマイナスで削るのは父の小遣いか塾代か
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年収800万円世帯の家計

年収800万円では所得税の税率が20%(課税所得330万円超695万円以下のケース)と高くなり、11年は15歳以下の扶養控除が廃止されたことによる所得税増税の影響が大きかった。12年は住民税にも影響が及ぶほか、社会保険料負担も増し、夫の手取りは約8万6000円ダウン。2015年にはさらに社会保険料負担が増え、11年に比べると月額で1万円以上手取りが減る。

子供の年齢が異なると手取りにも違いが生じる。子供が高校生なら扶養控除が受けられ、子供が中学生のケースより税負担が軽減。

また妻が年収200万円なら、扶養を外れるため社会保険料がかかるが、12年の手取りは約162万円。世帯合計は約776万円となり、専業主婦家庭を引き離す。

年収1000万円

稼ぐ妻か専業主婦かで夫の減少幅は4割も変わる!
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年収1000万円世帯の家計

年収800万円と1000万円では所得税率が3%しか変わらない(課税所得695万円超900万円以下の税率)ため、年収差200万円に対して所得税額の差は約30万円。年収800万円に比べて、働き甲斐が感じられるのでは。

2011年との変化では、社会保険料のアップ、子供2人の扶養控除廃止による住民税の負担増(所得税は11年に増)により、手取りは9万円以上ダウン。

妻が年収500万円、子供が高校生1人のケースでは、児童手当の支給もないが、手取りの世帯合計は1100万円を超え、かなり余裕があると言えるだろう。

2つのケースで夫の手取りが同じになったのは、上の家庭は妻の分だけ、下の家庭は子供の分だけ扶養控除され、ともに同額のため。