イラスト教材で右脳をフル回転!

イラストが中心の英語教科書。日本でも似た物は購入できる。

英語の授業で使われる教材は、小学1年生用から最高学年の7年生用まで、どれも100ページほどの教科書。文字よりもカラフルなイラストが目立つ。この絵を見ながらの音読が徹底的に繰り返される。これは、右脳と左脳の働きに注目して編み出された習得法だ。言語をつかさどる左脳のみならず、視覚や聴覚をつかさどる右脳も同時に活性化させることにより、脳をフル回転させる。

例えば暗記の達人が、ランダムに並べられた数字を記憶する際、数字をそのままではなく、絵やイメージに置き換えて覚えるのと同じ。文字だけを追うよりも、格段に覚えがよくなるのだ。オランダではこれを、「関連付け法」と呼ぶ。

大声で音読させて吸収力アップ!

小学校の教師陣。歌を歌いながら覚える授業もある。

さて、その「音読」だが、「声量」によって効果が異なることもわかってきた。オランダのラドバウト大学とユトレヒト大学の共同調査報告によると、若い脳を活性化させるには、横隔膜を振動させることが最も効果的。そして横隔膜を振動させるには、「大きな声」を出すことが重要であることが判明したのだ。

つまりボソボソと小声で読むのではなく、「大きな声で音読すれば、学習意欲も吸収力も高まる」ということ。ただし「大きな声」といっても、基本的には耳障りでないくらいの程度が望ましい。

低学年生は、簡単な英語の歌を教師と一緒に、大声で歌うことから始め、教科書も大きな声で音読する。高学年生の授業でも、基本は同じだ。教科書やコンピュータソフトを使い、教師に従って、生徒全員が大声で音読。学校で習った箇所を「大声音読」する宿題もあり、きちんとやっているか親がチェックする。