創業以来初めての赤字に陥っていたオムロンは、「マネジメント・インプルーブメント・コミッティー(MIC)」と称した改革プロジェクトの結果、劇的な業務改善を果たして、一年半後には創業以来の最高収益を記録した。

立石さんからは高く評価していただいたのだが、このときに彼が出してきたプロジェクトチームがまた素晴らしかった。集められたのは30代の有望な若手ばかり。チームリーダーに据えたられたのが三男の立石義雄(三代目社長、現オムロン名誉会長)だった。

チームで合宿まで敢行して、徹夜で議論を重ねて会社の問題点を抽出し、事業の見直しや経営資源の再配分を決めた。コーポレートガバナンスの走りのような経営改革、組織改革にも着手した。チームリーダーを中心に、このときのメンバーが後にオムロンの経営戦略を担うことになる。