世界の農業は近代化、大規模化、アグリビジネス化などの方向に行ったが、日本の農業は明治維新の第1次農地解放と戦後の第2次農地解放で改革が止まり、ほとんど進化していない。私は、前述の農業基盤整備事業に41兆円を費やした結果、日本の農業はどれだけコストが下がり、生産性や国際競争力が上がったのかを調べようとしたが、そういう分析や評価はどこにもなかった。企業ならば、投資をしたら、どれくらい生産性や競争力が上がったのかを厳しく評価されるが、日本の農政には評価尺度すらなかったのである。

実際に41兆円で何をしたのかといえば、主に圃場整備(農地や農道、用排水路を整備すること)の公共土木工事である。