今の日本の政治は「○か×か」の“符丁政治”になっている。郵政民営化に賛成か反対か、靖国神社参拝に賛成か反対か、という具合である。しかし、政治は符丁ではできない。もともと利害や考え方が違う国民を、いかに最大公約数でまとめていくかが問われるからだ。どんな政策であれ、政治には簡単に白黒はつかない。賛成と反対の間にこそ正しい道があるものだ。その道なき荒野に道を創り、そこに国民を導くのがリーダーの役目と手腕なのである。その意味で参考になるのは、アメリカのバラク・オバマ大統領が大統領選挙当時、民主党候補に決まった際の指名受諾演説である。彼は「賛成と反対の間」こそ大事だとはっきり述べたからだ。