私が日本企業の世界進出を盛んに手伝っていた20~30年前は、まず社長から「その国のカントリーリスクはどのくらいですか?」と聞かれるのが常だった。つまり20世紀は、先進国ではカントリーリスクに応じて投資を行ない、中進国以下についてはODAで付き合っていた。資源があれば資源だけを買い、弱ければ“植民地”にしてしまうというモデルだった。

ところが、今やカントリーリスクという言葉は死語になった。世界中の先進国の投資家が新興国の成長に便乗しようと、これまで石油や金(ゴールド)や農産物などを買っていたお金を新興国に入れるようになったのである。