映画俳優が西部劇を作る理由を、「アメリカの歴史を残すため」と言ってのける勘違いには開いた口がふさがらないが、この国では決してそれが不自然ではなく、何かあるたびに星条旗を持ち出してくる。

この傾向は韓国や中国に行くと、さらに顕著だ。両国は、自国の誇りを守るためなら日本を蹴落とす、ぐらいのことは平気で言う。最近、私が頭にくるのは、10年ほど前は日本から学ぼうという姿勢に満ちていた中国企業が「もう日本から学ぶことはなくなった」と言っていることだ。しかし、日本企業が世界に名だたるブランドをいくつも持っているのに対し、中国企業でそれに匹敵するものは1つもない。にもかかわらず、そんな大口をたたくようになっているのだ。

私は日本企業の欧米進出の先兵として30年間にわたり経営コンサルティング業務に携わってきたが、日本企業がブランドを確立するまでの道のりは非常に険しいものだった。中国企業がソニーやホンダどころか、アカイやテイアックのレベルになるだけでも10~20年かかるだろう。思い上がりもはなはだしいのである。ただし、逆に言えば、それほど彼らは愛国心を植え付けられているのだ。