イギリスの場合は、イングランド人を除けば国としてのアイデンティティはそれほど強くないが、スコットランドやウェールズなど地域に対するプライドが異常に高い。スコットランド出身であれば、世界のどこへ行ってもスコティッシュで通す。ウェールズの人は大の負けず嫌いだ。イギリスに進出した日本企業の大半はウェールズに立地したのだが、その理由はウェールズの人たちはイングランドが嫌いで日本を歓迎してくれるからだ。ウェールズのカーディフやブリッジエンドには日本企業の工場が多く進出し、日本と生産性がほとんど変わらないぐらい部品はジャストインタイムで、品質管理も徹底している。ヨーロッパのどこよりも、ウェールズに行った日本企業が成功していると言われるほど、この地域は日本との関係を重視している。それは裏を返せば、自分が生まれ育った土地に対する愛着心やアイデンティティの強さの表れと言えるだろう。