日本が新たな成長戦略を構築するためには、まず隣国・中国の「規模感」を正確に計測し、うまく取り込んでいく必要がある。いくつか例を挙げよう。まず、中央銀行の外貨準備高を比較すると、06年に日本を抜いて世界最大になった中国は08年末で1兆9500億ドル、日本は1兆300億ドル。中国が日本の2倍になっている。このお金で中国も日本同様に米国債を買っている。アメリカへの影響力は日本を上回っており、中国が外貨準備をユーロにシフトすると大変だから、アメリカは中国に擦り寄っているわけだ。

粗鋼生産量でも中国はすでに世界一になった。08年は5億tに達し、第2位の日本(約1億550万t)の5倍近くだ。しかも2~8位の生産量合計を上回り、世界全体の約37%を占めている。あるいは、日本政府と自民党の道路族がガソリン税の暫定税率を10年延長して建設しようとしている高速道路(高規格幹線道路)計画の総延長が1万4000kmで、そのうち完成している分は約9000kmだが、中国が1年間に建設している高速道路は平均6000km以上。日本全土の高速道路に匹敵する距離を中国は毎年造っていることになる。