戦後間もない時代の農政は、食料難の中で国民を食べさせていくために農業と農民を守ることが目的だった。しかし、経済が発展して貿易も活発化し、所期の目的が薄れてくるにしたがって政治的側面が大きくなった。全就業人口に占める農業就業人口の割合は1950年の45・2%から05年は5・3%にまで低下した。にもかかわらず、農民の投票率が高く、さらに議席配分の関係で選挙に与える影響が人口比以上に大きいことから、いつの間にか農政は“集票のための農民サービス”になってしまったのである。